マーケティングでおなじみのコトラーと複数の著者がマーケティングのあたらしい形としてマーケティング3.0を提唱している。
マーケティングの考え方や定義は時代と共に変化している。
今回のコトラー等のマーケティング3.0は幾分精神的で、宗教じみたものを感じる。そして、これが理論になっていいものかというものも感じる。
しかし、実際にそれで成功している企業もあるのだから、この考え方は充分現在の企業にとって重要な要素を含んでいるものと言えるだろう。
コトラー等はマーケティング3.0を
恊働的マーケティング、文化的マーケティング、精神的マーケティングを統合したものであるという。
そして、実際にそれらを取り込んで成功している企業を実例と共に紹介している。
最終的には、マーケティングは社会的で精神的な文化と企業文化を融合した形でなければならない。としている。
ただ物を大量に作るという第１マーケティング時代、
消費者をSTP（セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング）に分類して、商品を作るという第２マーケティング時代。
そして、現在は、消費者も一緒に巻き込んで製品、又は企業を作って行くというマーケティング3.0へと、マーケティングはより消費者へと近づいている。
マーケティング専門職の人のみならず、営業職、経営者、技術者など商品、製品を扱うビジネスマンにとって必読の１冊であると思う。
