世界で最も優れた会社と、最も優れてはいない会社の違いは何か。
それをビジョナリー(先見性)という視点で、最も成功した企業を、その創業から現在に至るまでを分析し、まとめている。
経営に関する様々な書籍が出ているが、この本は、事実に基づいて膨大な分析を重ねており、説得力もあって、非常に面白かった。読み終わると、こういうビジョナリーカンパニーを作りたいと純粋に思う。筆者があとがきで触れているが、これは会社を経営する人間だけが対象ではない。組織に属する人間であってもその組織でビジョナリーを持つ事は出来るのだ。
この本でいいと思ったのは、何か一つの対策を取れば、それでビジョナリーカンパニーが出来る訳ではないと主張している点だ。
この本では、ビジョナリーの要素として、
・時を告げる予言者になるな。時計を作る設計者になれ
・「ANDの才能」を重視しよう。
・基本離縁を維持し、進歩を促す。
・一貫性を追求しよう。
の4つを特に上げている。これらの主張の詳細は是非書籍を読んでほしいが、
これらは、一つだけでは成り立たないという点に注意が必要だ。
今、IT化などで、世界がめまぐるしく変化する時代だからこそ。
この書籍の真価が発揮されることだろう。