2019年8月1日に開催された楽天オプティミズム2019に参加してきました。
今回のイベントでも注目の対談が表題件でした。今回は対談の内容のメモ書きを共有したいと思います。
メモ書きということもあり、話の繋がりが残せていない部分もありますが、対談の様子だけでも伝わればいいかなと思います。
まずは2人の自己紹介から始まりました。
佐藤可士和氏の紹介
クレイエイティブディレクター 佐藤可士和
2003年から、楽天のデザインをやっている。
携わった楽天の企画
Rakutenフォント
パンダグッズ
楽天カードマン
FASHON
デリバリーのプロダクト
スペインスタジアムのブランド
最初のお仕事から17年が経っている。
その他にもR Design Labをやって、ブランドやデザインを社内で立ち上げている。
ユニクロも12年近くやっている
ホンダN BOXなど
幼稚園全体
武田薬品のスペースデザイン
日清の工場見学をデザイン
世界を掴むブランド戦略
以下敬称略
三木谷 小山さんはストーリーを作る。佐藤さんは形を作る。小山さんにとってブランドとはどのようなものなのか?
小山 実はくまもんでよくわからなくなった笑。
キリスト教のパイプオルガンの様に、上から聞かせるのがブランドという考えだった。
小山 くまもんの第一号商品は「仏壇」だった。一番最初は仏具家さん。
こんなにゆるくて成功するはずないと思ったが、結局成功した。欧米型のように、ブランドが上から降ってきたような統一型ではないということ。
小山? 日本には日本のやり方があるんじゃないかと三木谷さんとよく話している。
楽天のブランドとは?信用ではないか
佐藤 三木谷さんは次々に色々とアイデアを言ってきてどうまとめるかを考えている。
例えば、ミッキーとハローキティの違い。欧米型(ディズニー型)は完全管理で、仕組みがしっかりしている。ハローキティは、政治、暴力とエロ以外はだめでそれ以外はOKという戦略で、それが日本っぽい。
小山 くまもんも一緒、ゆるくて、愛され力がある。
三木谷 ハイブランドも、日本をチラ見しているような気もしている。もともとラグジュアリーだったものがストーリーに触れ始めている。
三木谷 放送作家にとって、ブランディングやストーリーメイキングは変わってきているのか?
小山 テレビって何?というのを考えた時に、世の中の面白いを発見して、それをいかにたくさんの人に分かりやすく届けるか?という風に思っていた。ただそれは価値の押し付けになってきて、それがいけない時代なのではないかと思ってきた。今は人々がそれをジャッジするという時代なのかなと。
湯道は僕が生きているうちに大成するとは思っていなくで、後世に残せればいいと思っている。どうすればいいかと茶道の人に聞くと、死ねばいいと言われた笑
自分で完成させようとは思ってなくて、後世に種を撒いていきたい。
茶道の茶碗はなぜ高いのか?普通の湯呑は安い。使う人の気持ちによって価値が変わる。
佐藤 機能は同じなんだけど、ストーリーとブランドで価値が変わる。
三木谷 日本のブランドはどうあるべきか?
佐藤 楽天、ユニクロ、セブン−イレブンは日本のいいところを集めたような会社。どこの切り口から見られたらよく見えるかをすごく考えている。日本人は感性の解像度がすごく高い。そこをエッジにしていくしかない。
三木谷 インパクトは大事ですよね?小山さん
小山 ある時タクシーに乗って、楽天(球団)すごいねー。と言われて、球団は他にもやってるの?ってなって、球団を持つ、ファンを持つ組織を持つ大きさや深さは大事と感じた。より広く届いて、安心感が生まれた。
佐藤 楽天イーグルスの件は、こんなダイナミックなことがあるんだと思った。たった一年で知名度がどかーんと上がった。
三木谷 ブランドのオーディエンスは3つあると考えている。
1.お客様
2.取引先
3.従業員
取引先と従業員に対するブランディンがあって、初めて成り立つ。※曖昧
佐藤 ロゴは理念が凝縮したものだから、理念がすごく大事。理念をいかにオーディエンスに共有できるかがデザイン。
三木谷 今回の来場者は店舗が多い。みなさんブランディングを考えている。小山さんはブランディングに関して何か皆さんへのアドバイスとかありますか?
小山 楽天のページが買いたくなるページ構成でいい。逆に真逆のページがあってもいい。楽天は押しのサイトなので、引き引き引きのサイト。たとえば、探さないと見つからないとか。そういうのもあっていいかなと思う。
三木谷 店舗のストーリーは入れるのはいいんじゃないか?
小山 レストランの食に対する考え方が書いてあるサイトが好き。そういうのを読んでいくうちに行きたくなる。読んでいて面白い。読んでエンターテイメントになっている。
佐藤 理念を形に与える。ブランディングというのは、ストーリとか社会の中での佇まいを考える。
プロモーションとブランディングを混ぜると良くないと考えている。
ブランディングはPULL、マーケティングはPUSH、そこを整理して行った方がいいと思う。
小山 ブランディングってお金はかかるけど、結果にならないとき、トップは我慢しないと行けない。
三木谷 なかなか難しい笑。短期的な営業成績と、長期的なブランディングが矛盾することがあり、バランスは考えなければいけない。
佐藤 みなさんも理念は大事でそれをどう形に落としていくか。デザインが先にあると良くない。デザインとプロモーションのバランス、皆さんのストーリーを作っていって欲しい。
小山 心のお守り、日本で最初の天気予報。今の天気予報は稚拙だった
全国一般風ノ向キハ定リナシ天気ハ変リ易シ但シ雨天勝チ
最初は稚拙かもしれないけど、そこに出したから、みんなの知恵が集まって、立派なものになっていく。
歴史の中で、自分が生かされているうちになにをするべきなのか?と考えると、まずは世の中に出してみるということが大事。
小山 ブランドは宗教に行き着く。お地蔵さんとかは、おいておくと、手を合わせたくなる。
佐藤 三木谷さんのストーリーは?
三木谷 .com、新しいことがどんどん起こる。日本社会の特性、楽天主義というのを実現して、みんながハッピーになるプラットフォームを作ればいいと思っている。