実際の開発で、毎回ビルドを行う手間が大きそうだけど、直接cssを作っていくよりも早いといえる？

実際の開発において、Tailwind CSSを使用する場合に毎回ビルドを行う手間はありますが、それでも直接CSSを書くよりも効率が良くなることが多いと言えます。ここでは、その理由や開発フローの具体例を見ていきましょう。

Tailwindは、小さなユーティリティクラスを大量に提供しており、これを組み合わせてスタイリングを行います。このアプローチにより、一からCSSを書く手間を省くことができます。

たとえば、ボタンを作成する際、以下のようにTailwindのユーティリティクラスを組み合わせるだけで、すぐにスタイルを適用できます。

<button class="bg-blue-500 text-white py-2 px-4 rounded">
  Click me
</button>

これを普通のCSSで書くと、まずCSSファイルにスタイルを定義し、それをHTMLに適用する必要があります。

.button {
  background-color: #3b82f6;
  color: white;
  padding: 0.5rem 1rem;
  border-radius: 0.25rem;
}

<button class="button">
  Click me
</button>

CSSを書いて適用する手間に比べて、TailwindはHTMLに直接スタイルを反映できるため、開発速度が格段に向上します。

開発中に毎回ビルドを手動で行うのは確かに面倒に感じますが、通常は自動化されたビルドプロセス（--watch モード）を使用します。このモードでは、ファイルを監視して変更があれば自動で再ビルドされるため、手間を感じることはほとんどありません。

npx tailwindcss -i ./src/input.css -o ./dist/output.css --watch

これを実行しておけば、ファイルを編集するたびに自動でCSSが再生成され、変更が即座にブラウザに反映されます。

直接CSSを書く場合、開発者は以下のことに常に気を配らなければなりません。

Tailwindを使うことで、これらの問題が大幅に軽減されます。命名規則やCSSの整理に悩む必要がなくなり、必要なユーティリティクラスを組み合わせて使うだけで済むため、全体的な設計の負担が少なくなります。

Tailwindには、PurgeCSS の機能が組み込まれており、最終的に使用されていないクラスをビルドプロセスで削除して、非常に小さなCSSファイルを生成できます。これにより、本番環境でのパフォーマンスが向上します。

一方、手動でCSSを書く場合は、使わなくなったクラスを見つけて削除する作業を行わなければならず、メンテナンスのコストが高くなります。

もちろん、非常に小規模なプロジェクトや、既存のCSSフレームワークを使わないシンプルなプロジェクトでは、Tailwindを導入せずに直接CSSを書いた方が適切な場合もあります。

Tailwind CSSは、直接CSSを書くよりも開発スピードが速く、一貫性のあるデザインを維持しやすいため、特に中規模から大規模なプロジェクトで非常に有効です。
ビルドは必要ですが、--watch モードを使用すればビルドの手間はほとんど感じません。
ユーティリティクラスを使うことで、命名規則やスタイルの設計に悩む時間が減り、結果的に開発効率が向上します。

したがって、Tailwindを使用することで、直接CSSを書くよりも効率的に作業できる場面が多くなります。