本当に革命的な本だと思う。バイブルにしていい。いやむしろわたしは著書の田所氏をMr.バイブルと呼んでいる。
この本はスタートアップにおける、陥りがちな失敗を侵さないための秀逸なフレームワークを提供してくれている。
前提として、この起業の科学はスタートアップ向けに書かれている書籍であることを十分に認識しておく必要があるだろう。
スタートアップとは、不確定な市場に対して、ユーザーの潜在課題を解決するサービスを生み出し、短期間で急成長を目指す企業のことを表している。例えば、facebookであり、Airbであり、Uberなどシリコンバレーのような企業に対して最も適切な言葉である。
逆に、すでに市場が明確な領域でサービスを作り、ゆっくりとした成長を目指すスタイルはスモールビジネスという区分になっている。
とはいえ、渋谷や五反田にあるようなIT系のベンチャー企業の多く(あえてベンチャーという言葉を使うが)で、本当の意味でのスタートアップを目指している企業はごくわずかだろう。
実際に多くのベンチャー企業がスモールビジネス寄りのスタートアップ企業というポジションにいる。スモールスタートアップ企業とでもいったところだろうか。
とはいえ、このようなスモールスタートアップ企業において、新しいサービスを作って行くために必要な考え方として、この書籍は非常に有用なフレームワークを提供してくれていると思う。
まだこの本にかかれていることをいろいろと実践しているわけではないが、とりわけ明快な指摘として、サービスはユーザー(顧客)の課題を解決することを中心に設計するべきであるという指摘だろう。
逆に良くない例としては、
・技術ありきでサービスを作る。
・自分がやりたいからサービスを作る。
・自分ができるからサービスを作る。
などが挙げられている。
そして、ユーザーの課題をどのように仮設検証を行っていくかというのが、この書籍の冒頭のテーマである。
今後、この書籍に書いてあることを、どのようにビジネスに落とし込むことができるかが、今後やってみたいことである。